イギリスとイタリア生地の違い〜最近のトレンド〜
みなさんこんにちは。
大阪・京都のオーダースーツサロンサルトクレイスです。
大阪谷町店よりお届けします。
雨の日がなによりテンションが下がります。
過剰なまでには気にしていないですが晴れの日ほど気楽にとはいかないですよね(・_・;)
ということでみなさんスーツを着用する際少なからず耐久性について気にすると思います(思いますよね⁉)
一般的にイタリアの生地よりもイギリスの生地の方が耐久性が高いとされていますね。
でも、トレンドを気にするとイタリアの方が魅力的な生地があるし…、イギリスの生地って何だか固そう…ってイメージがあるかと。
今日はイタリアの魅力を取り込んだイギリス生地を紹介します(*´∀`*)
そもそも何故イギリスの生地の方が耐久性が高いか
そもそもの話何故イギリス生地の方が耐久性が高いか。
お国柄とも言われていますし、気候、誰のために着るかの意識の違いなどなど。
調べると色々と出てくるのですがともかくイギリスの生地の方が経糸と緯糸が2本の糸から撚られていていて、イタリアは緯糸が1本の糸であることが多いです。また、撚りの強さや打ち込み、原糸の太さなども関係してきます。
この撚りが強いほど耐久性があがり、打ち込みが強いほど耐久性があがります。そしてハリやコシが出るようになります。当然太い原糸の方が耐久性が高いです。
この耐久性が上がる撚り、打ち込み、太さがイタリアよりイギリスの方が強く太い傾向にあるのでイギリス生地の方が耐久性が高いんです・ω・
イタリア生地の魅力
自称公正な人間なのでイタリアの生地の良さもお伝えしましょう!
生産背景に良さがあったりもするのですが(好みもあると思いますが)
- 発色がきれい
- 柔らかい雰囲気がある
- 色気がある
- 軽い
簡単に上げるだけでもこれだけ挙げられますね。
今日はメインではないので簡単に紹介します。全部密接に関係しているようにも思いますが。
発色がきれい
まずはこれですよね。色がきれい‼
種類も多く選ぶ幅も多いです。
トレーニョの無地生地。3Dウールですね。
ネイビーはもちろんグリーンやブラウンもあるので色々なスタイルをつくれますね٩(๑òωó๑)۶
柔らかい雰囲気がある
色気がある
軽い
ここに魅力を感じる人はすごく多いですね。
この柔らかさからくる色気が魅力的ですね。柔らかく光沢ある生地からうまれるドレープがいいです。細身のシルエットで軽やかな雰囲気でさっと歩いていく。
是非大股で歩いて欲しいです٩(๑òωó๑)۶
この柔らかさの要因が前述の撚りや打ち込み、緯糸が関係してきます。
撚りが甘いと柔らかい風合いになり、緯糸が単糸であればより柔らかくなります。耐久性とのトレードオフですね。
打ち込みも強くはないので糸の密度が高くなく軽くなります。
イギリス生地の魅力
では今回紹介していくイギリス生地。
そんなイギリス生地の良さについて。
- ハリやコシがある
- 重厚感がある
- 耐久性が高い
あれっ?イタリアより一つ少ないや…(゚∀゚)
表現次第、好みによるところも大きいとは思いますが。
もう、一気に行きましょう。まずハリやコシが強い。何が良いかと言うとシワに強い。
スーツにとってシワは大敵だったりするのですが、それに強いというだけでも惚れてしまいそうです。
糸が強く撚られていることからハリやコシだ出て引いてはシャリ感が出ることにも。
ドライタッチになるので夏場にはかなり嬉しいです。
重厚感についてはより男性的な雰囲気をつくることができます。
何と言っても耐久性が高いです。何代もジャケットを継いで着続けるという文化もありますしね。耐久性が高いから継ぐのか継ぐために耐久性を高くしたのかどちらでしょうか(゜-゜)
最近の流れ
さて、簡単にざっくりとイタリアとイギリスの生地の違いを話しました。
さてここでトレンドなんですが、数年前から「クラシック回帰」の流れが。
イタリアのメーカーはグレンプレイドなどのクラシカルな柄の扱いを増やしました。
対するイギリスはというと段々とイタリアの生地によっていってるんです(・_・;)
個性がなくなりそうで怖いですね。生地の話に限ったものではないですが…
トレンドを意識したイギリス生地
というのもイギリス生地は大体の色がネイビーとグレー、柄はストライプやチェックなんです。色の幅は広くはないですね(ビジネス用途としては十分)
なので色の選択肢が増えています。
生地感はイギリス的なハリやコシがありつつも軽やかな印象です。同じ無地でもちろんネイビーやグレーもあるんですがこの3色ですね。
おすすめ順は上から順になりますね。グリーン、ブラウン、カーキ。
グリーンは最近何かと推しています。
とにかくおすすめです。もう本当に。
ブラウンはもう少し濃い方が使いやすいかなと個人的に。ネイビーやグレーと合わせやすいので着こなし自体は特別難しいわけではありません。
カーキはかなりカジュアルになりますが、休日用の服装として。
パンツのみ作ってネイビーのジャケットとジャケパンにしたり。着こなし自体は広いアイテムですね。
視野を広げてみる
それぞれのエッセンスを残しながらそれぞれ歩みよっている印象です。
貫き通しているブランドもありますが、イタリア・イギリスのブランドと囚われることなく検討すると楽しいですよ٩(๑òωó๑)۶
サルトクレイス 髙橋