【プロがオススメ】高級スーツ生地のブランド7選!オーダーするならこの生地!
毎日スーツを着ている人は1度は高級スーツを着てみたい!
1着くらいは欲しいけどどんな生地を選べばいいのか分からない人も多いのではないでしょうか。
この記事では知っておきたい高級スーツ生地のブランドを紹介します。
生地にはどんな特徴があるのか、どんなスーツが作れるのか詳しく解説していきますので、高級スーツで失敗したくない人はぜひ参考にしてみてください。
【プロがオススメ】高級スーツ生地のブランド7選!
おすすめの高級スーツ生地のブランドを7つご紹介します。
- Ermenegildo Zegna(エルメネジルド ゼニア)
- Loro Piana(ロロピアーナ)
- DORMEUIL(ドーメル)
- Vitale Barberis Canonico(ヴィターレバルベリス カノニコ)
- DRAGO(ドラゴ)
- JOHN FOSTER(ジョンフォスター)
- Darrow Dale(ダロウデイル)
代表的なコレクションも合わせて順番にご紹介します。
「Ermenegildo Zegna」(エルメネジルド ゼニア)
最高峰のメンズアイテムを提供するブランドとして人気。
ゼニアのスーツを着てみてわかるのが、スーツ生地の上質さ。
軽くてなめらかで、生地の表面には上質なツヤがあります。
あらゆる良質なものを知り尽くしたエグゼクティブたちが魅了されてしまうほどの質感。
1910年にイタリアの生地メーカーとして創業。
以来ゼニア社は、「最高のスーツは上質な生地があってこそ」という考えのもとに、生地作りに極上を追求し続けてきました。
オーストラリアなどの契約農場より最上級の原毛を買い付けて、イタリアの自社工場にて、紡績、染色、仕上げまでを一括管理。
最高品質の生地メーカーとして世界にその名を轟かせたゼニアは、「アルマーニ」「トムフォード」「キトン」「エルメス」「ヒューゴボス」「ラルフローレン」「ブリオーニ」にも生地を供給。
「代表的なゼニアのコレクション」
Trofeo (トロフェオ)
ゼニアを代表する生地「トロフェオ」。
オーストラリア産のスーパーファインメリノウール(細い原毛)の中から、その年の最高品質の原毛だけを使って作られます。
滑らかな風合いはスーツに相性が良く、世界のビジネスマンから好評です。
生地表面には高品質な羊毛からしか出ないツヤツヤとした自然な光沢があって、上質さを醸し出しています。
また、しっとりとしたさわり心地が快適です。
ゼニアを代表する生地だけに、生地の種類はシーズンコレクションの中でも最多。
無地、ストライプ、チェックなど、そのシーズンの旬の色柄が新作としてラインアップされます。
ELECTA (エレクタ)
エレクタの生地の特徴は耐久性。
ビジネスシーンでハードに着ていただいても生地が傷むといったことがありません。
その理由は、エレクタがしっかりとした太い糸を使用しているからです。
トロフェオの糸がスーパー130レベルであるのに対し、エレクタに使用しているのはスーパー110レベル(数字が大きいほど糸は細いです)。
しっかりとした糸が耐久性とシワへの耐性を生み出しています。
冬用のスーツにおすすめです。
ゼニアのコレクションの中ではコスパの良い生地とも言われております。
Traveller (トラベラー)
トラベラーというその名が示すとおり、出張や旅行で活躍する生地です。
出張先でしわになったジャケットをハンガーにかけておくと、翌朝にはほぼ元の状態にまで回復する機能を備えています。
トラベラーは強撚のダブルツイスト糸(双糸・・・2本の糸を撚り合わせて1本の糸にしたもの。双糸を使うと生地にハリとコシが出て耐久性が増します)を使用し、生地に織り上げる段階で高度な防シワ・摩擦加工を施しています。
柔軟で弾力性に富み、1mあたり260gと軽量な生地で、防シワ加工を施した機能性生地の名作として知られています。
特にビジネスマンの方におすすめしたい生地かと思います。
Loro Piana(ロロピアーナ)
「ロロ・ピアーナ(Loro Piana)」は1924年に、ピエトロ・ロロ・ピアーナ(Pietro Loro Piana)が、北イタリア・トリベロでテキスタイル会社を設立。
カシミヤやビキューナといった最高素材を扱うテキスタイルメーカーおよびブランドとして知られる。
経営は、創業一族のセルジオ・ロロ・ピアーナ(Sergio Loro Piana)とピエール・ルイジ・ロロ・ピアーナ(Pier Luigi Loro Piana)の兄弟が務める。
トップラグジュアリーブランドのオーダースーツ生地が持つ特徴は、まず糸の原料となる繊維の精錬から、紡績・織布の商品化まで、徹底した一貫生産を自社工場で手がけていることです。
実際にキートンやイザイア、ブリオーニ、ベルベストなどの、世界に名だたるクラシコイタリアブランド等にも定番的に供給され続けています。
「代表的なロロピアーナのコレクション」
Royal Wish(ロイヤルウィッシュ)
ロイヤルウィッシュは、ロロピアーナのプレステージクラスであるウィッシュスーパー170’sに15デニール(ウール糸に換算すると600番手)という極細のシルク糸を10%ブレンドした究極の夏向け素材です。
軽さ、柔らかさ、エレガントさ、着心地、すべてにおいて最高級を追求した洗練された大人サマースーツコレクション。
厚手になりがちなツイル素材をシルクとブレンドすることによりライトウエイトに仕上げているので「夏でも光沢感のあるツイル素材が着たい」という人におすすめです。
Cashmere Wish(カシミヤウィッシュ)
カシミヤウィッシュは、ロロピアーナの最高級ランクであるウィッシュにカシミヤを7%ブレンドした秋冬向け素材です。
フランネルタイプでありながら目付が260gしかなく、野暮ったくなりがちな厚手のフランネルとは大きく異なる仕上がりを期待でき、高級素材特有のぬめりと光沢感、そしてしなやかなドレープ性のある感触などを十分に味わえるコレクションです。
AUSTRALIS(オーストラリス)
Super150’s=繊維の直径が16.0ミクロンというとても繊細で、同じくイタリアを代表するエルメネジルド・ゼニアの最高級(トロフェオ)クラスにあたり、カシミヤやシルク匹敵する鮮やかな艶と光沢感が特徴のロロピアーナの生地の中でも最高級の生地ではないでしょうか。
生地感は真夏の季節を除けば3シーズン着用が可能です。
ハードに動き回るビジネスマンなどにはあまりおススメできない生地ではあります。
言葉が要らないほどの輝きと柔らかさの生地です。
DORMEUIL(ドーメル)
ドーメルは、1842年にジュールズ・ドーメルがイギリスから毛織物を輸入してフランス国内で販売したことから始まった、 現存する世界最古の服地マーチャント(商社)です。
ファッショントレンドに対応しながら生地を調達し、ブランド化して世界に発信し続けています。
ドーメルの生地は、紋章に刻まれている”domus optima domous amica (最高の品質を最高のおもてなしで)”という言葉のとおり、イギリスのハダースフィールドにある傘下のミル工場にて、最高品質の服地を作り続け、 現在では80ケ国以上にドーメルの生地は供給され世界的な評価を受けています。
パリコレでもおなじみのシャネルやエルメス、ディオール、イヴサンローランといったフランスを代表する高級プレタブランドにも生地を供給している。
「代表的なドーメルのコレクション」
Tropical Amadeus(トロピカル アマデウス)
アマデウスのトロピカル(つまり平織り)バージョンです。
一般的に高級品のサマーウールは耐久性やシワといった不安がつきものですが、縦横双糸で織られたこの商品なら、そういった悩みを少なからず緩和してくれます。
またトロピカルアマデウスは、東日本大震災の復興を支援するキャンペーン対象商品となっており、全世界で販売されたトロピカルアマデウスの収益の一部は、復興を支援する団体へ寄付されています。
Amadeus365(アマデウス365)
アマデウスシリーズの中でも最もポピュラーで、世界中でもっとも売れているのがこのアマデウス365です。
元祖アマデウスは目付が310gと秋冬向けであるのに対し、260gといわゆる中肉で、文字通り365日オールシーズン着用できるスーツ生地として開発されました。
ただし実際には日本の夏は欧州と比べてはるかに多湿なため、日本の真夏以外の着用におすすめです。
Silk Stream(シルクストリーム)
ドーメルからあらたなシルク混生地が提案されました。
従来のシルク混紡商品の場合、全体的にツヤツヤと光沢感があるのが一般的でしたが、このシルクストリームはメランジのように所々にキラキラと光り輝くような糸が現れ、まるでラメ入りのパーティー衣装のような輝きを放つのが特徴です。
言葉で表すなら「ツヤツヤ」でなく「キラキラ」。
是非店頭でお確かめください。
Vitale Barberis Canonico(ヴィターレバルベリス カノニコ)
イタリア北部ビエラ地方を本拠とする高級服地の織元メーカー(ミル)です。
1936年創業、良質原毛から紡績、機織、染色まで一貫して自社工場で行い、その輸出先は世界40カ国以上。
オーダースーツ生地としてはダントツの人気を誇り、世界的に定評のあるその生地はとても滑らかで、発色の良さ、艶感、そしてしっとりとした気持ちいい肌触り、まさにイタリアらしさが存分に詰まっています。
その他にもバーバリー、ポールスミス、ヒューゴボス、ラルフローレンといった世界的有名ブランドに生地を提供していたり、皆さんご存知イタリアの最高級生地でも知られるエルメネジルド・ゼニアの生地もカノニコ社で織られています。
「代表的なカノニコのコレクション」
Perenial(ペレニアル)
もっとも一般的なカノニコ生地といえばこのペレニアルです。
耐久性とシワの回復力に優れているため、連日スーツを着るようなビジネスマンの方には是非取り入れていただきたいアイテムです。
更にSuper110’sを原毛に使用する事によりしなやかな風合いが生まれ、シルエットも美しく、ドレープを描くような仕上がりとなります。
Revenge 150’s(リベンジ)
カノニコのプレステージモデルともいえる直径16ミクロンという希少で極細の原毛を使用したリベンジ Super150’s。
高級天然羊毛が持つ手に吸い付くような滑らかな肌触りや、シルクのような上品な光沢感がその品質を物語っています。
また優れ、仕立て上がりは美しいドレープを描きます。
色展開は主張し過ぎないエレガントなデザインとなっており様々なシーンで利用可能です。
Flannel(フランネル)
繊細な毛羽立ちが肌触り良く優雅な暖かみのある秋冬の定番。
英国製のかっちりとしたフランネルとは異なり、イタリアらしい柔らかな風合いが人気となっています。
縦横糸とも細番手すぎないSuper100’sなのでヒザが出る心配も軽減され、暖かさと軽やかさと見た目の美しさを実現させています。
DRAGO(ドラゴ)
イタリア・ビエラ地区にて糸の紡績から仕上げまで一貫して生産している生地ブランドがDRAGO(ドラゴ)。
ウンベルト・ドラゴとローラ・ドラゴ夫妻によってミル(織元)として1973年誕生した比較的新しい生地ブランドです。
ゼニアやロロピアーナなどと比較されることもあるドラゴの最大の特徴は、Super130’s以上の糸の生産を得意としており、最大でSuper210’sなる世界最細の生地を開発、生産していたりします。
「代表的なドラゴのコレクション」
SKYFALL(スカイフォール)
映画「007スカイフォール」の劇中でダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンドが着ていたスーツにDRAGO社の生地が使用されていたことから生まれました。
カシミアにも匹敵する14.5ミクロンの超極細糸を使用していながら、しっかりとした目付で織り上げられたこのSuper180s’ウールは 、シワになりにくく、ストレッチ性も非常に優れており、まさに、エレガントでありながらアクションもこなす007に相応しい生地です。
VANTAGE(ヴァンテージ)
ヨーロッパ560の専門店、イタリア国内320のサルトが、取り扱いを行うドラゴ(DRAGO)の定番クオリティーです。
80双糸×60番単糸で生地は織り上げられており、イタリア生地の特徴である発色と季節感を組み合わせたチェック柄とストライプがVANTAGE(ヴァンテージ)の特徴になります。
TRABALDO TOGNA(トラバルドトーニャ)
1840年設立で、現存する家族経営のメーカーの中ではイタリア・ビエラ地方でも一二を争う古い歴史のある老舗のメーカー。
紡績から生地の製造まで一貫して自社で行い、また、糸の原毛は厳選されたオーストラリアウールやモンゴリアンカシミヤを使用し、Super 120’sからSuper 180’sの細番手の品質にのみ特化した高級服地メーカーとして名声を得ている。
「代表的なトーニャのコレクション」
ESTRATO(エストラート)
糸に強い撚り(ひねり)を加えることで糸本来の特性を利用した強撚技術のナチュラルストレッチ素材。
抜群の弾力と防シワ性が特徴!Super120’sを原料とした糸で織り上げています。
薬品での処理をせず、身体に安全な反応染料にこだわって作られる生地になります。
そのため、アレルギーフリーであり、弾性繊維によって引き起こされるかゆみを起こさないため、環境と人にも優しいコレクションです。
JOHN FOSTER(ジョンフォスター)
英国のほぼ中央に位置し、羊毛産地のハダースに連なるヨークシャーのブラッドフォード郊外クイーンズベリーで1819年創業の毛織物メーカーです。
2019年には創業200周年を迎えました。
生地を作る工場ブラック・ダイク・ミルズは、1836年ごろ産業革命のさなか、苦しいながらも新しい織機への投資を続け1851年には、クイーンズベリーではいちばんの存在になりました。
・生地の特徴
原毛はスーパー90’Sからスーパー100’Sの比較的物性の安定した耐久性に優れた梳毛糸で織られた生地が多いのが特徴のひとつです。
イギリス生地は重く目付がしっかりしているというイメージですが、ジョン・フォスターはほどよい目付と肉感でカッチリとしたブリティッシュなスタイルから、生地のドレープ感を活かしたイタリアンまで幅広いスタイルに対応できるのがジョン・フォスターの強みです。
コシもあり、軽い生地でありながら、耐久性も優れており、高品質でありながら価格メリットの高い生地と言えます。
Darrow Dale(ダロウデイル)
イギリスの名門ダロウデイル(Darrow Dale)は、1819年にヨークシャーで創業した服地メーカーで、伝統とデザイン性重視の美しいオーダースーツ生地提供を行ってきた歴史があります。
既に創業から200年が経過しているので、名門ブランドを数多く持つイギリスの中でも特別なブランドに位置づけられる存在です。
伝統を大切にオーダースーツを作るメーカーが多い国ですが、特にクラシックなデザインを採用してきた歴史があって、そういう揺るぎない部分においても一目置かれます。
・生地の特徴
見るからに良い質が代表的な特徴で、デザインはひと目でイギリスと分かる伝統的なものを好みます。
色は決して地味ではなく、むしろ色彩の良さを感じさせますが、反対に派手に発色することもないです。
手触りは柔らかくとても優しい風合いなので、パリッとし過ぎない1着が欲しい人におすすめとなります。
しかし、スーツとしてのハリはちゃんとありますから、その絶妙なさじ加減が流石ダロウデイル(Darrow Dale)といったところです。
打ち込みに関してはしっかりしているので、よれたり崩れて不快感を覚えることはなく、柔らかいのにしなやかにフィットする不思議な着心地が得られます。
まとめ
主にイタリア生地、イギリス生地の高級生地をご紹介させていただきました。
どの生地も着用シーンによって向き不向きがありますが、トータルしておすすめしたい生地は、DORMEUIL(ドーメル)のAmadeus365(アマデウス365)です。
通年通して着られるだけでなく、イタリア生地のような光沢を持ちつつ、イギリス生地のハリとコシも味わえます。
一度、店頭にて生地だけでも見にきていただきたいです!