
本切羽って必要?
2020年7月4日

早速ですが皆様はスーツのオーダーをする際に店主からよく聞きいた事があるかと思いますが、スーツを作る際に「本切羽」は選びますか?
オーダースーツのオプションの中でも人気なものが本切羽。
今回は本切羽について紹介します。
目次
本切羽とは
オーダースーツのオプションの中でも最も人気なものが本切羽です。
本切羽とは袖のボタンホールが開く、つまり釦を開けたり留めたりすることが可能な状態に仕上げてあるものを指します。
通常、既製品スーツの袖は空き見せといって、飾り糸がしつけられているのみで実際に画像のように釦の掛け外しはできないものが多いです。

本切羽にするメリット
ジャケットの袖口ボタン自体の起源はナポレオン軍の制服にあると言われています。
ナポレオン率いる軍の兵隊がロシア侵攻の際に、あまりの寒さに袖口で鼻水をぬぐっていたことをナポレオンが良しとせず、その仕草をやめさせるために袖口にボタンをつけたという、真意は不明ですがあくまでこういった一説が由来としてあった事は事実でしょう。
本切羽のメリットとしては、袖口が本切羽のものは袖口からお直しが出来ないので、オーダーならではの拘りと国内では謳われたり、第1釦を開けることで、本格派のイタリアテーラーのように袖口をややフレアに落とし込む事で、オトナのエレガントを強調できます。
英国のスーツに本切羽はいらない?
伝統的な英国スーツの袖ボタンは実は並んでおりイタリアのナポリスタイルのような『キッスボタン(重ね釦)』にすることは、まずありません。
また、本切羽にする時は袖口側の2~3個だけ開けて肩側の1~2個は開けません。
これは、親が子供にスーツを譲る際に子供の腕の方が長くなった場合でも修理して着ることができるようにするためです。
伝統や物を大切にする英国ならではの発想です。

本切羽の使い方は?
結論からいいますと、本切羽はお財布と相談して、¥2000を追加するメリットがあると感じたのであれば付けて頂いて問題ありません。
イタリア製のようなオーダーstyleを目的としたいのであれば付けた方が良いでしょう。
また夏用のオーダージャケットの際はドレスシャツを袖口で一気にロールアップする着こなしもあるのでおすすめできます。
英国スーツの様に男性らしく、カチッとしたスーツstyleに仕上りをフォーカスするのであれば通常の並び釦でも構いません。

本切羽についてはコチラのマニアック編も一読ください↓
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