本切羽のメリットやデメリットとは?開き見せ・重ねボタンの違いや料金も!
スーツをオーダーをする際によく耳にする「本切羽」。
オーダースーツのオプションの中でも人気ですが、そもそも本切羽とは?本切羽にするメリットは?
開き見せや重ねボタンとの違いは?などと疑問に思っている方もいるでしょう。
今回は「本切羽」について詳しくご紹介いたします。
開き見せ・重ねボタンと本切羽の違いは?
開き見せ
開き見せと本切羽の違いは、袖口のボタンホールに穴が開いているか開いていないかです。
本切羽は英語で「surgeon’s cuffs(外科医の袖口)」といいます。
ジャケットの袖口に付けられたボタンはもともと飾りで、袖口が開くようにはなっていませんでした。
19世紀初頭、戦場で外科医はジャケットを着ていましたが、手術の際にどうしても袖口が汚れてしまいます。
そこで、サヴィル・ロウのテイラー(紳士服の仕立て店)が袖口をまくれるボタンの仕立てを考案しました。
諸説ありますが、このような経緯で本切羽は誕生したといわれています。
開き見せ
重ねボタン
写真左側が既製品などでよく見かける物です。これが開き見せと言います。
ボタンは飾りでついているだけです。
写真右側が本切羽(本開き)です。
全てのボタンを開けることができるようになっており、オーダースーツでは人気のデザインです。
重ねボタン
開き見せ
重ねボタン
写真左側は並べ釦と言い、釦が縦一列に並んでいる仕様です。
オーダーであれば重ね釦など指定しない限りこのような形で仕上がってきます。
写真右側は重ね釦です。
釦同士が重なりあって付けられている仕様です。
既製品のスーツも初めから重なっているものも最近はよく見かけます。
オーダーでは袖の仕様は重ね釦にされますか?などとスタッフに聞かれるかと思います。
ボタンの重ね付けには高い技術が必要とされており、イタリアのサルトリアを象徴するディテールです。
重ねボタンはおしゃれな印象が強いこともあり、過去には冠婚葬祭などのフォーマルな場には向かないとされていました。
しかし、現在はとくに気にする必要はなさそうです。
本切羽のメリットやデメリット
メリット
本切羽のメリットはもちろんボタンホールを作るのでその分工程に手間がかかるため、高級感が増したり、既製品ではなくオーダーで仕立てたのかなと思わせるデザインの一つかと思います。
それと夏などはワイシャツの袖と一緒に腕まくりをしておしゃれを楽しむこともできます。
袖の釦を4つにして一番下の釦をあえて開けたりする方もおられます。
ジャケットに抜け感が出てこれも小洒落た着方の一つです。
デメリット
本切羽のデメリットは、工程に一手間かかることからオプション料金が追加でかかる場合が多いです。
その為、本切羽にお金をかけるのであれば他のところにかけるという方も少なくはないのかなと思います。
一番のデメリットは本切羽にすると袖丈の調整に通常よりも倍以上料金がかかることもあります。
基本的に開け見せであれば飾り切羽がついているだけなので袖先からお直しすることが可能で、料金も数千円程度ですが、本切羽の場合はボタンホールが開いてしまっているので袖先からの修理ができません。
その為アームホールか肩先からの修理しかできなくなります。
肩やアームホールからの修理はとても高度な修理内容になりますのでその分納期や料金も多くかかってしまいます。
本切羽のスーツを着るならオーダーがおすすめ
上記でご説明させていただきました理由から既製品ではなく、本切羽でのスーツをお仕立ての場合はオーダースーツをお勧め致します。
オーダーであれば既製品よりも高い!と思われている方も多いと思いますが、もちろん生地からデザイン寸法まで選べる工程があたり、時間をかけて仕立てるので金額は高くなることもありますが、今回のように仮にオーダーで仕立てて、本切羽で袖が長いとなった場合でも既製品なら自分で負担し修理をしないといけませんが、オーダーで仕立てると最低でも1ヶ月間は無料で修理を対応してくれるお店がほとんどです。
そしてデータが残るので次回以降同じ修理をせずにすむので結果的にオーダーで仕立てた方が良かったりするケースもあるのです!
弊社、サルトクレイスはお渡しから3ヶ月間はお直し無料の期間があります。(体型変化などの場合は有料の可能性あり)
本切羽の料金は税込み¥2,200いただいております。
HPにオプション料金のリストなども掲載しておりますのでご参考にしてください!