白いスーツの着こなしは難しい?
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
皆さまこんにちは。
オーダースーツサロン サルトクレイス梅田ブリーゼ店 浦野です。
白ジャケットは難しい?
つい先日、長年当店でオーダー頂いているあるお客様から
「お兄ちゃん。今年はどんなカラーのスーツが流行ってるの?生地は?デザインは?」と、ご質問頂きました。
その方は普段からジャケットやスラックスなど、
普段着においてもクラシックな洋服がお好きで、スーツのワードローブもかなり揃っているので毎回アクセントを効かした何かがないと洋服を新調しないし、買わないそうです。笑
男女問わず昨今のクラシックファッションのトレンドの流れもあり、随分とジャケットやスラックスなどに代表されるクラシックテイストの強いものが再注目されてきておりますね。
例に挙げるとキリがないですが、
- センタープレスの入ったスラックス
- ベルトレス仕様
- 女性もののプリーツ入りスラックス
- プリーツの入ったサロペット
- ポロコートに代表されるようなインバーテッド付きのワンピース
などなどクラシックなディテールが盛り込まれたものばかりです。
ということは、このような装いが広く普及され始めると冒頭のお客様のように、いままで当たり前のようにこのようなアイテムを身につけていた人たちは、他者と差別化を図るために、いろいろと試行錯誤されていくのではないでしょうか。
それが、素材であったり、色(カラー)であったり、シルエットであったり、何かを変えたいと思うはずです。
冒頭のお客様がご質問されたように、スーツやジャケパンなどの限られた制約の中で何か新しいものを欲している、ちょっと変わったものをオーダーしたいな、と思われてる方って非常に多いと思うんですね。
内に秘めたものというか。
自分ではなかなか言い出せない、本当はこんなジャケットやスーツを着てみたいのに、オーダーという選択肢をとってみても、毎回ある程度似たり寄ったりのものばかりになってしまう。
これって、すごくありがちなことなんです。
恐らく提案する側の人間、つまり我々のような立場の問題でもあるのですが…
どうしてもオーダーとなると、ある程度の予算を準備しオーダーに至るはずなので失敗回避傾向に走り普段のスーツと似たものを新調してしまうのですね。
話しが少し逸れてしまいましたが、
冒頭のお客様はある程度スーツをお持ちということだったので、どういういったものであればこの方に興味を抱いて貰えるだろうか、と考えました。
黒、紺、茶、グレー、ベージュに、全てお持ちでいらしたので、他に何かないかな、と。
実は少し前から私自身個人的に気になっているものがあったので、それをご提案させていただきました。
思い切って 白 という選択肢はどうですか。と。
「白かぁ、たしかに、あんまりないね〜」
「良いじゃん」となった訳です。笑
実際に私自身も白のスーツを所有しているのですが、白のスーツは他のスーツに比べ何故か敬遠されていますね。
他のジャケットに比べ、異質な雰囲気があるからでしょうか、何故かあまり選ばれないカラーなんですね。
白のジャケットは羽織るだけでクリーンで上品に見えますし、Vゾーンから顎〜顔に向かって華やかな印象を醸し出せるので、非常におすすめなジャケットです。
私自身、白のスーツを所有していますが
気をつけた点としてポイントがいくつかありますので、少しでも白スーツを検討されている方の参考になればと思い、お伝えさせて頂きます。
★point
- 白といっても真っ白は避ける
- 素材感に注意 ※艶のある素材だとタキシードっぽくなってしまう
- 腰ポケットはドレスダウンを意識し、パッチポケット仕様にする
- ダブル仕様だが、シングルのテイストも含め段返り仕様にする
- 腰回りのタック(プリーツ)を入れてクラシックに
- ズボンの丈は通常より1.0cm短くする※他の色に比べ、膨張色であるため足元にダボついた印象が出やすいため
- フルステッチで縫うことにより、単色ながらも陰影が付いて、表情のある面構えになる
そして1番大事なこと。
それは 汚れても気にしない。
これに尽きます。
やはり、白の生地はどんなに気をつけても着用すると少なからず多少の黄ばみやスレによる黒ズミは否めません。
汚れではなく、味と捉えてこそ白スーツの本質を楽しめるのではないでしょうか。
口紅は落ちる過程にこそ、ドラマがある。
というように、女性に限らずそこには必ず着用される方だけのストーリーがあるはずです。
まとめ
人には言えないファッションへの拘り、こんな服を着たい。他社では断られた。
などなど、どんな些細なことでも構いませんのでご相談ください。
それでは本日は以上です。
浦野