コーデュロイスーツの保温性に関して【暖かい】
@2021年4月27日 更新
秋冬の特徴的で季節感のある素材といえばコーデュロイです。
コーデュロイは、保温性が高くとても暖かい素材なので、秋冬用のスーツではかなり多く使われています。
やはり一般的なスーツ生地より、圧倒的にコーデュロイで作られたスーツの方が暖かいです。
本記事では、そんなコーデュロイの保温性について書きました。
この秋冬はコーデュロイのスーツを着てみてはいかがでしょうか。
1. コーデュロイスーツの保温性
コーデュロイは、毛羽やパイル生地の目が詰まった素材で、一般的なスーツの生地に比べて厚みがあります。空気を生地の内側に閉じこめて外気を遮断できるのでとても暖かいです。
そして、コーデュロイは他の冬素材でよく使われるウールやツイード、カシミアではなく、主に綿から作られています。比較的安価でカラーバリエーションが豊富な点が特徴です。
また、コーデュロイは着込むことで柔らかくなり、着る人の体に少しずつ馴染んでいくことも魅力の一つです。
そのため、コーデュロイで作ったスーツは保温性が高く動きやすいので秋冬に重宝します。
私も秋から冬にかけてはコーデュロイのスーツを非常に好んで着ており、毎年秋冬になると着用できることも楽しみの一つです。個人的には、適度な起毛と独特の生地感がお気に入りです。
2. コーデュロイの畝(うね)
コーデュロイ生地の特徴である凸凹した生地感のことを畝(うね)と呼びます。
畝があることで生地の間に空気の層ができるので、保温性が高くなり暖かくなります。
例えば想像すると分かりますが、肌に触れている部分の場合、肌とコーデュロイの間に空気の層が生まれます。また、コーデュロイは生地が厚いので生地の中にも空気の層が生まれます。
そして空気の層は内側からの体温で暖かい空気となります。このような原理からコーデュロイは暖かいのです。
これが一般的な薄めのスーツ生地だと、生地自体に保温性がないためコーデュロイのように暖かくはなりません。
2-1. 畝の単位・数え方
畝の単位は、「well ウェル」です。1インチ(2.54センチ)の中に何本畝があるかで数えます。
例えば1インチの中に畝が7つの場合は「7ウェル」と数えます。畝が2つの場合は「2ウェル」と数えます。一般の人は気にしないかもしれませんが、私たちスーツ屋では常識的な知識です。
2-2. 畝の与える印象
畝の太さにより、与える印象も変わります。一般的に、畝が少ない(太い)方がカジュアルな印象で、畝が多いとエレガントな印象となります。
コートやブルゾンなどのアウターには、畝が太めのコーデュロイを使うと男性らしい気品と武骨さが表現されます。
スーツの場合は畝が太いと少しカジュアルになってしまうので、畝が多い(細い)コーデュロイが使われることが多いです。
3. コーデュロイは秋冬がメイン
コーデュロイは季節感を感じる素材なので、秋冬にはとてもおすすめです。秋冬にコーデュロイのスーツを着ている方を見かけると、季節感を取り入れている雰囲気となり非常にオシャレです。
一方で、秋冬ではなく春夏に着用すると、とても暑そうに見えるのであまりおすすめはできません。むしろ実際にかなり暑いので汗をかきます。いくらコーデュロイが好きでも、コーデュロイのスーツは秋冬だけにしておきましょう。
コーデュロイのスーツを着用する時期の目安としては、おおよそ11月~3月です。
4. コーデュロイスーツの製造工程
豆知識として、コーデュロイの製造工程を簡単にご説明します。
コーデュロイは通常の織物とは違い、洋服を作る際にもひと手間必要です。それは生地を下から上に向かって逆毛を立てて裁断するためです。
コーデュロイの生地を作る工程としては以下の通りです。
- 職布
- カッチング
- 生地を揉みこむ
- 仕上げ
- 染色
一般の人であれば細かい工程を覚える必要はありませんが、普通のスーツ生地に比べて手間がかかると知っておきましょう。
コーデュロイのスーツは私たちオーダースーツ専門店サルトクレイスでオーダー可能です。
この秋冬用にオーダーしてみるのはいかがでしょうか。
お問い合わせお待ちしております。
オーダースーツ専門店
SARTO KLEIS
浦野