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カントリーテイストの生地-カイノック(Kynoch)-

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いつもブログをご覧頂きありがとうございます。

大阪・京都のオーダースーツサロンサルトクレイスです。

  • Kynoch(カイノック)とは
  • Kynoch(カイノック)の魅力
  • 私の私物
  • 影響受けた
  • 検討中(作成したら書き換え予定)
  • 今回前半は真面目に解説。 後半は勢いのみで書くブログ。
    ゆっくりしていってね。

    Kynoch(カイノック)とは

    1788年創業の老舗。スコットランドにあり、「ヘリテージツイスト」と呼ばれる生地が有名である。
    一般的にイメージするイギリス的な生地、打ち込みがしっかりとしていてハリコシのある生地で見た目からそのタフさを表現する佇まいを持っている。

    ヘリテージツイスト

    DSC 0247 500x500 - カントリーテイストの生地-カイノック(Kynoch)-
    無地でも表情がある

    Kynoch(カイノック)のヘリテージツイストだがウエイト395g/mとヘビー級。昨今ライトウエイトのコートが流行っていることを考えるとこちらの方が重いこともあるかもしれない…。

    イギリスのメーカー、例えばウッドヘッドなどは日本国内では290g/mを秋冬向けに出しているし、カノニコのフランネルなども360g/mである。ドーメルのAmadeusは310g/m。

    このウエイトだけで生地が決まるわけではないが、一つ生地を見比べる際に参考にすると面白い。

    さて、このヘリテージツイストだが多色使いされた杢糸からなるのが特徴的で独特な色の風合いが特徴的。
    イギリスらしい撚りの強い双糸でハリ・コシがありシワに強い。

    比較対象としてのスカイフォール

    2020年の注目生地としてDRAGO(ドラゴ)のスカイフォールがある。

    こちらも40番手の太めの糸を経糸緯糸が双糸(イタリア生地は横が単糸のことが多い)で織っているが原毛はSuper180という極細の毛を使っているのが面白い。カシミアのようになめらかでしなやか、ハリ・コシのある生地とは違った魅力がある。

    なぜヘリテージツイストとスカイフォールを比べるかと言うとどちらもウエイト395g/mだからである。触ってみると実におもしろい。

    Kynoch(カイノック)の魅力

    ヘリテージツイストの特徴などについて述べた。
    日本において一般的に高級なスーツとされているのが細い原毛で織られた生地を用いたもので光沢が強くツヤのあるものを指すだろう。「ロロ・ピアーナ」「エルメネジルド・ゼニア」などが代表的でよく知られている。

    ではこのKynoch(カイノック)のヘリテージツイストとは言うと、原毛は太くツヤはない。
    しかしそれでも尚魅力ある生地となっている。

    タフである

    単純なポイントであるが重要なポイントである。先に言ったように高級なロロ・ピアーナやゼニアは細い原毛が使われていることが多く、緯糸も単糸であることが多い。上質なツヤや柔らかさを得ることができるが同時に耐久性が低い。高ければ高いほど長く使えるというわけではない(ここでの長くはシーズン3着で着回した時を想定。トレンドなどはまた別口)

    ではKynoch(カイノック)のヘリテージツイストはと言うと原毛から太く36番手双糸の厚みある生地なので単純にタフ。パンツのクリースが取れた時はやや面倒だが。

    繊細な生地は気を使い過ぎて扱いにくいという人にはピッタリなのである。特に私の様なズボたには。

    自然を意識した優しい色合い

    多色使いの杢糸から成ると言ったがこれによる色が素晴らしい。

    優しい色合いが特徴的で温かみすら感じる。なんでも自然を意識しているそう。

    2020年はコロナの影響もありビッグトレンドがない…。ただそれまでキテいたなのがブラウンとグリーン(ブルーグレーは定番として定着するやもしれない)

    DSC 0246 500x500 - カントリーテイストの生地-カイノック(Kynoch)-
    多色使いの糸でトレンドの色も取り入れやすい

    黒・グレー・ネイビー以外はあまり見慣れないので抵抗を覚える方も多い。そんな中でヘリテージツイストなら少し馴染みやすい。
    ブラウンやグリーンも他の色が混じっているのでトレンド感が強く出過ぎることも抑えられる。

    Kynoch(カイノック)オンリーワンの魅力と言える。

    私の私物

    ここからは後半部分である。

    DSC 0098 500x500 - カントリーテイストの生地-カイノック(Kynoch)-
    撮影日は2020年7月末

    こちらが2020年の1月頃に仕立てた1着。グレーのグレンプレイドとというクラシカルなスリーピーススーツである。バスト周りは通常よりゆとりをとるなど生地感を考慮している。生地にハリがあり身体にピッタリと添わせたサイジングと違った魅力を引き出す。この場合はより胸周りをしっかりと見せる(元々が貧相という問題はさておき)

    Kynochはカントリーテイストも強い生地だがグレンプレイドや無地はスーツとしても使いやすいだろう。 ツイード生地とはまた違った魅力がここにある。スーツとしても着用できるところに。

    デザイン的にはフロントカットを大きく開き少し燕尾服のような雰囲気も出している。釦も生地くるみでありタキシードなどにも見られるフォーマル仕様である。
    普通にスーツとして着る場合にはここまで意識する必要はないが、ドレッシーな雰囲気は持っていたかったので通常のスーツのデザインよりもフォーマルウェアを意識している。

    ベストは第一釦の位置をやや高めに設定している。それによってVゾーンの面積が狭くなっている。シャツはネクタイで遊びやすくなるのでおもしろい。

    正直自分でおしゃれかどうかもわからないが何となく好きなのがこれ。スーツも柄だしシャツも柄、ネクタイも柄である。スーツとネクタイは基本的にモノトーンなのでまぁ良いかなと。

    トラウザーズはツータックをインで。股上は深く脇尾錠をつけている。クラシックなスタイルにしている。ブレイシーズ(サスペンダー)で吊って着たり。サイズ感もゆったりもなので細身のスタイルではない。
    お客様にツータックを提案したとしてももう少しゆとりは減らすだろうな…。

    影響を受けた

    このブログを書いている内によりKynochが恋しくなって来ている。終業後にNu茶屋町店まで足を運ぼうと思うくらいには…。

    さらに間が悪いことに(?)こんなツイートが目に止まった。

    もうこれを見た瞬間心が揺らいだ。
    元々経年変化するものが好きだ。この秋冬当初はツイードを迷っていた程である。

    でバンチを色々見ていたがやっぱり目が行き着く先はKynoch(カイノック)

    ちなみに次にカイノックで仕立てたジャケットは壁に投げようと考えている。

    カントリーテイスト、トラッドな一着が欲しくなり先月タキシードを作った身としてはブレブレで困るのである。

    検討中(作成したら書き換え予定)

    まだ検討中の段階でジャケットのみしようかスーツにしようか悩み中。ジャケットが濃厚である。

    タブ付カラーなどを取り入れたテイストするか、着丈はある程度しっかり取ったスタイルにするか…。
    これまでと近い感じでいくなら後者なのでチャレンジしてみようという気持ちもある。悩ましい。

    国内でのイタリア人気に押されがちだがKynoch(カイノック)の魅力を一人にでも多く広げるためかなり乗り気である。

    サルトクレイス谷町店 髙橋

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