日本にオーダースーツが普及してから、いろんなスタイルのディテールやテイストがトレンドを繰り返しながら目まぐるしく変化してきました。
また昨今のビジネススーツも大きな変化と多様化された着こなしの変化に対応しなければならない時代にもなっております。
本日はその中でも「クラシコイタリア」のお仕立てについてちょっと書いてみます。

クラシコイタリアとは

オーダーに慣れたお客様ならよく百貨店や、お店で耳にするキーワードがあるかと思われるのが、「クラシック~モデル」や「ブリティッシュ~モデル」等々、、
※※パターン限定の簡易システムオーダーによく見受けられる日本特有のこの仕組み※※
こういった名称にはいろんなスーツの文化が密接しているんです。
まずはその代表格であります「クラシコイタリア」ブームについて。
90年代後半にイタリアのスーツ職人達が「我々で世界に通用するスーツを自国から発信しよう!」と数あるサルト達が手を組んだのが「クラシコイタリア協会」と呼ばれる連盟です。
「超」が付くほど有名な「キートン」「リベラーノ」そして「アットリーニ」の台頭です。
イタリアの南部らしい作り方で羽織ると軽くて柔らかい。
それでいてエレガントな曲線美が有名でしょうか。
バブル経済の終焉にも関わらず英国モノやDCブランド一辺倒だった日本のスーツスタイルに「おいおい、違うぞ。君たち。スーツはこうやって着るんだよ。」と言わんばかりにやってきたわけですね。。。(スゴイネ)
現地では看板も立てずにひっそりとモノ作りに勤しむ本格派の高級スーツが日本に浸透してきたのがこの時代の特徴でしょうか。
クラシコイタリアの特徴とは
クラシコイタリアの特徴としましては、「オーセンティック」な仕立ての中にも「柔らかさ」と「曲線美」が根底にあります。いつの時代にも「スタンダード」であることが、40代からの洗練されたニーズを掴んでいるのも特徴です。
ここで少し勘違いをされている方もいらっしゃるかと思いますので追記しておきます。
上記2つの仕上がりを比べて頂くと、ゴージライン(上衿と下襟の繋ぎ目)の高さの違いや下襟の曲線、また生地の選定に至るまで微妙な違いがあります。
「クラシコイタリア」のスーツはゴージラインも適正なポジションにあり、下のスーツ写真はやや高めに設定してあります。
これは「ハイゴージ」と言われる、7年程前から急激に普及したディテールの特徴です。また下襟がやや曲線を描いているのがイタリアのサルトによく見られるデザインです。
一方で真っすぐに直線的な下襟は英国の「サヴィル・ロウ」を代表するデザインによく見られます。
こういった昨今のサルトが「新しいクラシック」を発信しながらカタチにしていくスタイルや文化を「ニュークラシコ」と言われております。
皆さまもオーダーをされる際は、単純にサイズを図るだけでなく、体型や表情、また年齢に見合ったスーツを作るための細かなデザインも考慮頂けたらオーダーする楽しみも増えるかと思います。
クラシコイタリアの着こなし
前述したようにクラシコイタリアのスーツは「オーセンティック」であっていつの時代にも対応できる「普遍的なデザインとシルエット」であることは事実です。
シャツやネクタイの小物のアレンジにも注意して見てみましょう。
正統派な生地に受け入れやすいサックスブルーのシャツ。
ネクタイは色が散らばらないように同系色でまとめております。
ジャケットとパンツの単品使いもどこか優雅な雰囲気を持つ着こなしがおすすめできます。
クラシコイタリアの正統派な仕立てには足し算を使ったコーディネートよりは、柄のジャケットには無地のシャツを合わせたり、全体を3色以内で抑えたりした方が良さそうです。
スーツだけで説得力のある作り方なので大人のエレガンスを配慮したイメージは大切でしょう。
一時期はポケットチーフは必ず挿すといった習慣が義務化されておりましたが、近年はそのようなアプローチも少しずつ少なくなってきてます。
どうしても挿したい方はノーネクタイ時にアクセント使いするか、ネクタイと同系色の素材を挿し込むとまとまりが良くなるので一度挑戦してみてください。
いかがでしたでしょうか。本日は「クラシコイタリア」の由来から着こなしまでを恐縮ながらご紹介させて頂きました。スーツを作る際のヒントや参考としてご検討ください。
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