スーツ初心者必見。ブートニエールって何?ダサい?使い方は?
「ブートニエール」
言葉からは何を表すのか想像つかないこのアイテム。
実はスーツのドレスアップに欠かせないアイテムの一つなんですが、チーフやネクタイなどに比べて、何に使うのか・いつどこで使えるのかなどよくわかっていない方も多いアイテムなんです。
今回は特にスーツ初心者の方に向け、ブートニエールをうまく使いこなせるよう解説していきます。
ブートニエール(BOUTONNIÈRE)とは
ブートニエールは左胸にある襟(ラペル)につける「飾り花のアクセサリー」を指します。
ブートニアと呼ぶことも。
現代では男性がつけることが多く、冠婚葬祭や式典など特別なシーンでのみ着用する方が増えてきました。
ビジネスシーンでは、ブートニエールよりもラペルピンをつけるほうが主流ですね。
また、海外におけるブートニエールは文化圏によって異なった意味を持ちます。
フランスでは「ボタン穴/ボタンホール」を意味し、アメリカではタキシードやスーツのラペルにつける「花飾り」※1のことを指します。
※1:A boutonnière (French: [butɔnjɛʁ]) is a floral decoration, typically a single flower or bud, worn on the lapel of a tuxedo or suit jacket.
引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Boutonni%C3%A8re
ブートニエールの由来・歴史
日本語の「ブートニエール」は、フランス語の「ボタンホール」という意味の言葉に由来しています。
16世紀頃、ブートニエールはウェディングブーケと同じように「不幸」や「悪霊」を追い払うために使われていたそうです。
18世紀になってからブートニエールは徐々に流行りだし、装いに新鮮な彩りを与えるアクセサリーとして用いられます。
現代では良識や優雅さを表すアイテムとしても使われるようになりました。
中世ヨーロッパにおけるプロポーズ時のお返しの1本の花を由来とする説もあります。こちらのほうがちょっぴりロマンチック。
ブートニエールの特徴・価格・種類
一概にブートニエールといっても、サイズ感が違ったり、多種多様なデザインや素材から作られているものがあります。
- 大きさ・・・1.5cm~13cm
- 素材・・・フェルト、シルク、サテン、白蝶貝・黒蝶貝などの貝、真珠、希少石、金属、木、水牛、ラバーなど
- デザイン・・・バラ、クローバー、梅、ブーケなど
- 価格・・・300円~15,000円
多様な素材から作れるので、価格に関して上を見ればキリがないですが、基本は2,000円以下で買えるものが多いです。
ご自身のスーツスタイルや、普段身につけているアクセサリーとのバランスを考えながら選んでいくと楽しいですよ。
有名なブートニエールといえば「ラルディーニ」
日本で特に有名なブートニエールといえば、「ラルディーニ」のブートニエールではないでしょうか。
ラルディーニは、イタリアでも特に有名なメンズ向けのファクトリーブランド。
過去にはエトロ、バーバリー、プラダ、ドルガバなど大手ブランドの製造を請け負ってきた経緯も。
ラルディーニの顔であるロゴにも取り入れられているそのブートニエールは、普段意識せずとも視界に飛び込んできた記憶のある方もいるかもしれません。
国内では東京・丸の内に店舗があり、イタリアの伝統(イタリアクラシコ)を牽引する世界観を味わえます。
ブートニエールをつけるタイミング・シーン
ブートニエールをつける機会は大きく分けて以下の2つです。
- フォーマルシーン
- デートシーン
以下でシーンごとに説明していきます。
フォーマルシーンで着用する
結婚式やパーティー、式典(入学式)などに出席する際にブートニエールをつけるのが一般的です。
マナーとして身につけるのはもちろんですが、ジャケットに合ったブートニエールを選ぶだけでも洗練された雰囲気を醸し出すことができます。
また、会場の雰囲気や目的に合わせて花の種類やカラーを変えることで、ブートニエールを理解し使いこなすことができます。
デートシーンで着用する
フォーマルシーン以外でブートニエールを付けるなら、デートシーンがおすすめです。
普段付けないブートニエールをデートで付けることにより、特別感やオシャレな人という雰囲気を作り出すことができます。
ブートニエールは男性がつけるもの?女性がつけてもいい?
ブートニールは男性が付けるイメージがありますが、使い方次第では女性が身につけても全く問題ありません。
男性がブートニエールを付けるなら、ジャケットやコート、帽子(ハット)などがおすすめです。
女性の場合、マフラーなどの防寒具やバッグ、ニット帽などがおすすめです。
ブートニエールとコサージュの違い
ブートニエールとコサージュは「花飾り」のアクセサリーを指すため、非常に混同しやすいです。
それら2つは一般的に男性用と女性用で呼称が変わります。
ブートニエールは男性がジャケットの襟・胸元などに付ける花飾りです。
対してコサージュは女性がドレスや洋服の襟元や胸元に付ける花飾りのことをいいます。
一般的には左側に付けますが、本来はどちらにつけても自由です。
付ける位置によって視線誘導できるので、高めに付けるとスッキリとした印象や華やかな印象を与えられます。
ブートニエールの付け方・使い方
ジャケット(スーツ)
一般的にブートニエールはスーツ・タキシードのジャケットに付けます。
ジャケット左胸の襟にはフラワーホールがあるので、フラワーホールの穴を隠す様に本体(針のついている方)を刺し、裏側からキャップでフタをします。
マフラー・ストール
ブートニエールはマフラーやストールなどの防寒具とも相性がよく、女性におすすめのコーディネートです。
花のアクセサリーということもあり、華やかだったり、可憐な印象をもたらすことができます。
マフラーやストールなどの素材感によって、フェルトや貝殻系の素材を組み合わせるとより素敵になります。
バッグ
バッグにもブートニエールは合うので、こちらも女性にもおすすめできるコーディネートです。
ワンポイントアイテムとして活用することで、鞄にオリジナルティを出すことができます。
バッグに付ける場合、針を通しやすいような生地やベルトなどに付けるのがベター。
マフラー同様、バッグの生地とブートニエールの素材の組み合わせも考えるとよりよいです。
帽子
ハットやニット帽にもブートニエールを付けることができます。
ニット帽にピンズやブローチを付ける感覚で付けることができるので、ラクに華やかな印象にまとめることができます。
男性は特にハット、女性はニットに付けるのがおすすめです。
手紙にも
ヨーロッパを舞台とする映画でよく目にする、赤い蝋を垂らして封をするシーリングスタンプ(封蝋印)の代わりにブートニエールが使えます。
これはサルトクレイスのスタッフが行っているのを見かけて、とても素敵だと思ったので紹介しました。
粋な、個性的なお手紙を出したいときの参考にしてみてください。
スーツ初心者におすすめのブートニエール
前述の通り、ブートニエールには色・デザイン・素材にたくさんの種類があるため、今までブートニエールを付けたことのない方がその中からベストな1つを選ぶのは難しいです。
自分にセンスがある、自信満々の方以外は、まずシンプルなブートニエールを選びましょう。
色は1色か2色。あまり大きくなく2センチぐらいのもので、ネクタイやスーツの色に合わせると違和感なく着こなせます。
余裕が出てきたら、生地感をあわせたりするなど、どんどん冒険していくことで自分のセンスを磨いていきましょう。
ブートニエールをつけるとモテるようになる?それともダサい?
モテは世のメンズの永遠のテーマですよね。
スーツ初心者の方がブートニエールを用いるときに一番気をつけることは、TPOをわきまえることです。
普段からブートニエールを付けていると、社内の女性からはあまりいい印象を持たれない可能性があります。
デートやプロポーズ、遊びに行くときなど、ここぞというシーンでブートニエールを使いこなすことでオシャレな印象や特別感を与える事ができます。
これは余談ですが、以前友人にブートニエールを付けない人の方が好みだと言われたことがあるので、しっかり相手の方の好みを見極めることも大切です。
ブートニエールでドレスアップして、よりスーツを楽しく着こなそう!
スーツを装う上で一番大切なことは、スーツを楽しむことだと思います。
ブートニエールを付け、新しい自分のスタイルは何かと試行錯誤しながら見つけていくことに楽しみが待っていると思います。
今回の記事を読み、少しでもドレスアップに興味が湧いたら嬉しいです。
サルトクレイスでは、ブートニエールをはじめネクタイやカフリンクスなどのスーツのドレスアップアイテムを取り揃えています。
コーディネートの相談にも乗りますのでお気軽にお問い合わせください。
オーダースーツ専門店 サルトクレイス