アンジェリコのオーダージャケット
皆様こんにちは。
本日はブログのネタもいよいよ行き詰まり、喉が詰まり、苦しくなってきました。
ですので、自分が誂えてきましたオーダースーツやジャケットをご紹介致します。
第一弾は「アンジェリコ」のオーダージャケットです。
「ANGELICO」
アンジェリコは1950年にイタリアのビエラ地方で創業した歴史ある生地メーカーです。紡績、織り、染色、整理まで一貫して生産することで、高品質な生地を世界に提供しています。
世界三大産地のビエラ地方とは?
ビエラ地方はアルプス山脈近くに位置するため、良質な水がとれる地域です。
良い生地を生み出すためには硬度の低い水(軟水)が必要です。イタリアは硬度の高い水(硬水)地域がほとんどのため、軟水がとれるビエラに毛織物工場が集中しています。
ビエラの天然の水は非常に硬度が低い軟水です。良質な水が滑らかな風合い、手触り、発色の綺麗さを生み出しています。
そのため世界三大産地の一つと言われています。
アンジェリコは触れた際の「柔らかさ」・「滑らかさ」・「ハリとコシ」、見た時の「美しい艶」・「発色の良さ」が特徴です。なかでもリネン素材(麻)を使用した生地は品質が良いた
め世界から定評があります。
紡績、織り、染色、整理まで一貫しておこなっているため、コストパフォーマンスにも優れています。
低価格のスーツからブランドのスーツまで幅広く使用されているため、手に入りやすいのも特徴です。
アンジェリコは高品質な良い生地です。アンジェリコを使用したスーツ・ジャケットを買う際のメリット、デメリットを見ていくと
メリットは?
「アンジェリコ」は紡績、織り、染色、整理まで一貫しておこなっているため、コストパフォーマンス・品質が良いです。
量販店の低価格のスーツから高級有名ブランドまで幅広く使用されています。そのため手軽にイタリア生地ならではの艶感、柔らかさ、滑らかさのある生地のスーツが手に入りやすいというメリットがあります。
デメリットは?
アンジェリコは幅広く使用されていて手に入りやすいというメリットは大変良いですが、安くで出回っているスーツ量販店にも使用されています。
量販店、ネット等で低価格のスーツで使用されているので、アンジェリコは安い生地と思われている人がいます。ブランドのスーツで「アンジェリコ」の生地を使っていたら価格が高いのでは?と思う人がいます。
「アンジェリコ」を使用したブランドスーツを買って、低価格で売られている「アンジェリコ」のスーツを見てもショックを受ける人がいます。
「アンジェリコ」は非常に良い生地です。仮に生地が一緒だとしてもブランドのスーツはディテール、仕立て、着心地が違います。
コストパフォーマンスが良いため安いスーツにも使用されているだけです。
「アンジェリコ」の中でもグレードがあり、ブランドのスーツでは比較的にコンセプトに合ったグレードの高いものを使用しています。
ブランドのスーツは縫製とデザインにも力を入れているので、価格は自然と高くなります。このような理由からブランドのスーツで「アンジェリコ」を使用していても決して高いということにはなりません。
良い生地を活かすには仕立て(縫製技術)が非常に重要です。良い生地を使っていても仕立てが悪ければ仕立て栄えせず良い生地は活きてきません。
特にイタリア生地のような柔らかい生地は縫製が難しいのです。
仕立てが悪いとクリーニングや湿気を含んだ際に型くずれが起きやすくなり、着れなくなるのが早いです。良い生地のスーツを買うなら長く着たい人が多いはずです。
長く着るなら生地だけでなく、縫製技術も良いところで買われることをおすすめします。
イタリアの生地を長く着用する秘訣はありますか?
良いスーツを買ったなら長く着たいのが当たり前です。長く着るための4つのコツをご紹介します。
・連続着用をしない
・ポケットに物を入れない
・スーツを着終わったらブラッシングをする
・クリーニングは出しすぎない
連日の着用は控えましょう※
連続着用をしているとスーツは傷みます。
スーツの素材はウールがほとんどです。ウールはシワを回復する力があります。スーツを連続着用をしていると回復する時間がなく、汗も染み込み傷みます。着用したらブラッシングして陰干しするとスーツの持ちが変わります。
ポケットのは物は入れないように※→なるべく。
スーツのポケットは基本的に物を入れません。よくパンツの後ろポケットに財布や携帯を入れている方がいますが、物を入れると縫い目に負荷がかかり破れやすくなります。
ブラッシングは毎日ですよ。
スーツを長持ちさせるには使い終わったらキチンとハンガーにかけてブラッシングをする必要があります。スーツに付いた空気中の埃をそのままにしておくと虫食いの原因にもなるの
で、長持ちさせるにはブラッシングが不可欠です。
頻繁にクリーニングは出しません※
スーツはクリーニングに出すと生地、芯地が傷みます。またスーツ素材はウールがほとんどです。ウールは油分を含んでいるため、クリーニングに出すと油分が落ちて汚れやすくなり傷
みにつながります。目安として3カ月〜半年に一回を目安にしてください。
スーツにシワが付いた場合は霧吹きで水をかけて、一晩陰干しをするとシワが回復します。またお風呂を使った後、お風呂場に干しておくと湿気を含み、シワや匂いが回復します。
5年間着まわした私の ANGELICOをどうぞ
大見返しで、裏地でパイピングしました。
当時ジャケットを作ろう、と思った際のイメージは、
①イタリアの匂いがすること。
➁軽くて柔らかく、かつ 保型性があること
③エレガントであること
④デニムにも合う事
⑤くたびれても、シルエットは残ること
以上の5点に着眼し製作致しました。
普段は8.5cm~10cmのワイドラペルが大好きですが、この時は、「襟を立てられるように」と7.5cmにて製作。
当時(2016年)から英国調の流れはイタリアに行った友人から聞いていたので、チェンジポケットは必須でした。
チケットポケットの玉縁はフラップを無くし、遊んでみました。
本切羽は イタリアスーツ好きの方なら言わずもがなですか。
もちろんサイドベンツ仕様で一択でした。
当時は オーダーするなら 水牛釦、、よくわからない風潮がありまして、水牛釦にしました。
今年は絶対にやりません。
手持ちのドレスシューズもブラウンが多かったのでそうしました。
いかがでしたでしょうか。
まだまだ着れそうな、むしろようやく 風合いが出てきた気がします。
背中心の縫い目は破れかけてますが、それも ハンドメイドの風合いを意識した象徴ですね。
それでは 本日は以上です。
※※サルトクレイス京都店 田原※※