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英国調1つボタンスーツの紹介

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いつもサルトクレイスのブログをご覧いただきありがとうございます。

スーツの特徴を捉えるとき、どのポイントを見ますか。フロントのボタンの数?、袖ボタンやベント、腰ポケットの仕様?肩先の作りやトラウザーズのプリーツ、裾の仕上げなどでしょうか。

今回紹介するサンプルは、体型をよりきれいに見せる、力強く見せるといった点で英国的な要素を取り入れた一着です。

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目次

デザインとポイント

まず簡単にデザインを整理しましょう。

ご自宅のクローゼットのスーツと比較したとき、多くのスーツとの違いはフロントボタンであることでしょう。クラシックというよりはモダンであり、オーソドックスというよりはモード寄りな印象になりがちな1つボタンのスーツは稀有であると言えます。

なぜ1つボタンなのか含めてジャケットから解説していきます。

ラペル-ノッチドラペル

顔周りに近いことからスーツの印象に大きな印象を与えるラペルはノッチドラペルに。オーソドックスなデザインです。

肩巾が46cmに対してラペル巾が9.0cmで標準かやや太めくらいです。ラペル巾はそれのみではなく必ず肩巾と合わせて考えるようにしましょう。

ラペルは直線的なカットではなく、ほんの少し丸みを持たせています。これによって胸に厚みがあると錯覚させることができます。

フロントボタン-1つボタン

フロントボタンの1つボタン仕様です。目にする機会の多い2つボタンのジャケットや3つボタンの段返りと比べるとボタン位置を低めにすることができます。シャツ、ネクタイから成るVゾーンを広く見せ、モダンな印象を与えます。

腰ポケット-ハッキングポケット

腰ポケットはハの字のナナメタイプ。イギリス系のスーツディティールの代表格と言っていいでしょう。水平に付けられたポケットよりややカジュアルでジャケットの最も細いウエストに向かっているので腰回りがスッキリ見える視覚効果があります。

ベント-サイドベンツ

最も細いウエスト部分からフレアするようにバランスを取っています。フレア具合をきれいに見せるためには長さもほしいのでその点でもサイドベンツは相性がいいです。

肩先-ビルドアップショルダー

肩はビルドアップショルダーで力強くしています。しっかりとした肩からウエストに向けて逆三角形のシルエットを強調します。メリハリのあるシルエットは鍛えられたボディを想起させます。

袖ボタン-4つボタン・開き見せ

袖ボタンは4つ。本切羽ではなく開き見せで。イギリスではジャケットを親から子へ受け継ぐということがあるとかないとか。その際本切羽にしていると袖丈の調整がしにくくなるので本切羽ではなく開き見せに。一番上のボタンのみ本切羽でなく飾りにして他は本切羽にすると袖を長くする調整には困りにくくはなりますが短くするのは難しくなります。

タック-ノータック

トラウザーズの印象を大きく変えるタックはノータックに。ジャケットとのバランスを考えてスッキリした印象にしました。「イギリス的」にするのであればインタックにしたりすることもありますがジャケット含めてモダンなバランスを心がけました。

裾口-シングル

裾は靴の甲にやや乗っかりクッション(ブレイク)が出るバランスに。ダブルでは少し重たいのでシングルでスッキリさせました。全体的にストレート気味のバランスにしてスタイルアップするようにしました。

ウエスト-脇尾錠(サイドアジャスター)

ウエストはベルトではなく脇尾錠で。ベルトと比べてスッキリした見た目になります。と同時にオーダーらしさが現れる部分でもあります。

まとめ

「英国調」を想像するとクラシカルなスタイルを思う人のほうが多いかと思います。今回紹介したスーツは男性の力強さなどを強調する点を取り入れました。

イギリスのスーツスタイルに興味はあるけどクラシカルなスーツには抵抗がある方にもおすすめです。

サルトクレイス谷町本店

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