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スーツと季節-オールシーズンに物申す-

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いつもサルトクレイスのブログをご覧いただきありがとうございます。

さて、スーツの販売員に春夏のスーツと秋冬のスーツどちらが好きか聞いてみるとどのような結果になるでしょうか。
秋冬の方が好きと答える人が多いように思います。秋冬の方が生地の選択肢やコーディネートのバリエーションが多いので人気のイメージです。

ただ最近は春夏と秋冬の2つに分けるのは不可能ではないかと感じます。夏はより暑く、冬はより寒い。春と秋はいつ訪れたかわからないほど短いです。
「オールシーズン」「9ヶ月」着用といったスーツは人気ですが、近年は事情が変わってきたのでは?と思います。

今回は季節の観点から生地を選ぶ方法とこんなふうにスーツを揃えるのはどうだろかをまとめます。

目次

生地の選び方

生地の選び方ですが、簡単な基準の目安を

  • 原料
  • 目付け
  • 織り方

で覚えましょう。他にも多くの要素がありますが、ひとまずはこれを抑えておきます。

原料

どの季節に向けたスーツでもウール100%のものを基準に考えると原料はひとまずいいでしょう。ウールで織った生地は空気を含むので断熱性が高く、吸湿性も高いのでどの季節でも活躍します。
後述する目付けや織り方からどのような気候に向けて作られているかを判断します。

目付け

目付けとは生地が1mあるときの重さを表します。単位はg/mです。オーダーであれば生地ごとに情報があることでしょう。
~220g/mが夏向け、230g/m~260g/mがオールシーズン向け、280g/m~冬向け
と案内されることが多いです。この数字だけ生地を選んでしまうと失敗する可能性もありますが、参考にする数字としては優秀かと思います。
夏向けと冬向けはそもそも生地の風合いに特徴があるものが多いので数字もあれば判別しやすいかと思います。
オールシーズンとされる生地は3月~11月向けなのか、10月~6月向けとなりますが、それは織り方で判断します。

織り方

平織と綾織の2点を覚えます。オールシーズン向け生地、230g/m~260g/mの平織が3月~11月向け、綾織が10月~6月向けです。
ざっくりですがこんな感じでいいです。

触り心地は平織がサラッとしていて綾織はしっとりしています。
平織の方が肌離れがよく、汗をかいたりしても不快になりにくいです。

裏地の扱い

スーツであれば基本的に総裏がおすすめです。生地の保護や型崩れの防止の役割があるためです。
通気性に関しては違いを感じることは私自身はあまりありません。
カジュアルな仕立てにしたいなどの理由がない場合は総裏が望ましいです。

オールシーズン本当に果たしてそうか

オールシーズンの生地は夏寄り、冬寄りどちらも中途半端な存在に感じる瞬間がとても多い。オールシーズンは9ヶ月間を指しますが冬寄りの生地は5月、6月はかなり暑いし、1月2月はかなり寒い。スーツスタイルのかっこよさを損なってしまうインナーダウンが必須となることでしょう。夏寄りの生地は7月と8月の最も暑い時期を乗り越えられるのであればこの上なく活躍することでしょう。しかしそれが叶わないのであれば4月~9月あるいは10月の中頃まで夏向けの生地でスーツを揃える方がいいのではないだろうか。

オールシーズン向けの生地は春と秋にはぴったりです。夏から冬へ移行していく時期、冬から夏へ移行していく時期、中途半端な時期にこそ真価を発揮します。

スーツをどう揃えるか

好き勝手ばかり言ったので提案を。

会社の服装規定などに左右されますが、可能な限り少ない着数であれば、冬寄りのオールシーズン生地、あるいは冬向けの生地がおすすめです。夏はクールビズの規定によりますがしっかりとスーツを着ないといけないときに照準を合わせた1着。他はジャケパンスタイルが可能であればよりいいでしょう。クールビズは5月~9月が多いですから10月~4月に着やすいスーツを。
着数を増やすなら10月~11月と3月、4月に着やすいスーツ、12月~2月の冬スーツを揃える、のがいいかと思います。

着数ですが「3着」を揃えることを意識してください。1年間同じ3着で着回すなら同じような生地感で揃えましょう。スーツが湿気を持った状態だと消耗が早くなるためです。風通しのいい場所で吊るすことで湿気を放出させ、より長持ちさせることができます。
12月~2月のスーツ1着、10月、11月と3月、4月のスーツを2着より10月~4月のスーツ3着がおすすめです。

予算やご自身の体調などをあわせてよりよいワードローブの構築を。

サルトクレイス 髙橋

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