テーラーとスーツ
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
サルトクレイス 梅田 からお届けします。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
ここ数週間のうちにめっきり気温が下がり、朝晩は半袖では寒く感じるくらいになってきましたね。
いよいよ秋も深まって行楽にはとても良い季節になってきました。
さて今回は冒頭のタイトルのとおりざっくりとしていますが、
テーラーとスーツの関係について書きたいと思っています。
そもそもテーラーって何?
テーラーといえば恐らく皆さんは仕立て屋をイメージされると思います。またその仕立て屋とはスーツを作るところですよね、きっと。
細かく言うと衣服の仕立てや、それを生業とする人をテーラーと呼ぶそうです。
それじゃあ次に皆さんがよく耳にする、テーラードジャケットとスーツの違いって?
テーラー(仕立て屋)が作ったんだから、テーラードジャケット?
ほんならスーツは?
テーラーが作っているからテーラードジャケットじゃないの?
テーラードジャケットじゃなくて何故スーツって呼ぶの?
ってなりますよね。(笑)
結論から申し上げますとテーラードジャケットとスーツ。実はこれ違いなんてないんです。。。
これがスーツ!これがテーラードジャケットだ!って言いきれる定義なんてものはありません(´;ω;`)泣
全くもってありません。
しかし、これは私なりの感覚ですが、恐らくなんとなくですよ、なんとなく、世間ではテーラードジャケットの方がカジュアルなイメージで、スーツはもっとかっちりしたモノや上下揃いのモノ。をイメージされておられる方が多いのではないでしょうか。
それではもう少し掘り下げて行きましょう。
・まず1つ目に、肩パッドが有るか無いか。
世間でよく目にするカジュアルジャケットと上下揃いのスーツの最も大きな違いは、肩パッドの有無です
※しかし最近のオーダーではない既製品のスーツでも肩パッドが無いものも増えてきていますので一概には言えませんが. . .
一般的に仕事で着る上下揃いのスーツは、ナチュラルショルダー(自然に腕にかけて流れていく)で肩パッドありのディテールです
一方カジュアルジャケットは肩パッドがあまり入っていないものも多く、視覚的にカチッとしたイメージは薄れます。
・2つ目の違いとしては色や柄です。
カジュアルジャケットとスーツは、色や柄に違いがあります。スーツの上着の柄は「無地>ストライプ>チェック」の順、色は「ブラック>チャコール、ネイビー>グレー>他」の順にフォーマル感が強くなりますよね。
ただしビジネスにおいては、グレーやネイビーのストライプなど縦縞の方が少し真面目な印象を与え、仕事の意識が高まります。
・3つめの違いは、生地の質感です。
これが皆さまが一番無意識に感じていることではないでしょうか
カジュアルジャケットとスーツの上着は、生地の質感に違いがありますよね。
スーツの素材は、毛羽立ちが少なく細くなめらかな生地感のものが多く用いられます。
そのため生地が薄く、仕上がりに艶や光沢が出ることが特徴です。
それに比べてカジュアルジャケットは綿や麻、ツイードなどの起毛素材を使うためスーツに比べて生地が厚く、光沢がないものがほとんどです。
・4つめにディテールの違いです。
上下揃いのかっちりしたスーツのディテールを少しカジュアルダウンされたデザインのものを多く見かけますが。
いくつか例を挙げますと、
・スーツのポケットのように蓋がないパッチポケットと呼べれるもの。
・ブレザーによく使われている紋章が入った金ボタン
などビジネススーツではあまり見かけないデザイン、これらがテーラードジャケットとスーツを皆さまが無意識に判断するポイントではないでしょうか。
要は全体としてかっちりしたデザインかってことですよね。
それではスーツで作ったジャケットだけ、プライベートでも使えるええ感じのやつないの。
選択肢としてはあります。
肩パッドが入っていないアンコン仕立てと呼ばれるジャケットです。スーツの上着をカジュアルに着こなすには、かっちり感があってはいけません。
そのため肩パッドが薄い、または肩パッドがないアンコンスーツを選ぶのがお勧めです。
他にも無地で艶があまりない生地を選んだり、大きめのチェック柄にしてみたり、衿の形ピークドラペルにすることでより、いつものスーツと違い、カジュアルだけど崩しすぎない上品な大人ジャケットに仕上がるのではないでしょうか。
テーラードジャケットとスーツに違いなんて無い、要はどのように見えるかってことなんです。。
本日はこのあたりで失礼します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
サルトクレイス 梅田
浦野