空間から読み解く『来季のトレンド』英国とイタリアの調和【2021】
12月度の1周目に入りました。今年は例年とは全く違った1年であったかと思います。※新型コロナウィルスについては今回は割愛※
それでも毎年やってくるメーリークリスマスですが、本日はサルトクレイスブリーゼブリーゼ店にて気分を入れ替えて、店頭レイアウトを変更しましたので理由を踏まえてご紹介致します。
直接的なカスタマーの方はあまり興味のないお話かもしれませんが、皆様が普段購買のきっかけ作りを構想頂く為に、店主やスタッフって一体どのようにして売り場を編集・構成しているのでしょうか?
店頭レイアウトとは
まずは気になる「店頭の見せ場」についてですが、ここは一般的に※これから売っていきたい、主張したいアイテム※で構成致します。
通行客や見込み客、顧客様が一番最初に目線が動く大きなポイントなので競合他社と比較したり、館内の単価より半歩先を考察したり一番難しいのではないでしょうか。(汗)
:目線が動く:と言われてもわからないですよね。
正解を求めることが出来ない異色な業種ですのでより成約を高めるために具現化し構成する、と認識した方が分かりやすいかもしれません。
全体が写ってないですよね。申し訳ございません。ブリーゼ店は店頭ガラスが木材の窓枠で4面に作られているので全体写真が撮影し難い状況でした。
「色」と「素材」と「季節感」のバランスに注力致しました。
ネクタイとスーツですが、単純なリアルクローゼットの展開ですと、既製品のショップとの差別化を図れないので「仮縫い」とばれるオーダーメイド特有の仕上りをハンガーラックに吊るし、フロアにはない決定的な区別を図りました。
暖色系で固めるなら、暖色系の素材も統一しないと共通認識が図れず、「見てみたい」という心理にならないからですね。
来シーズンは予測レベルですが、英国調が英国になり、各国での発信が極端に分かれそうな気配がしたので、あえてハリスツイードのオーダージャケットを引っ張り出し、イタリア風のオーダーサンプルとクロスコーデ致しました。
こういった商材を見た時に、※あ、懐かしいな※と※あ、新しいな、※と思う世代が交差する事が狙いであります。
ショップのコンセプト
これはとことん難しく、現代の入り組んだテイストでは尚更頭を悩ませますよね。。。
まずは誰に何をいくらで、どうやって、いつ、訴求したいのか、というぼんやりとしてますが反面、確固たる信念みたいなものが必要になりますよね(汗)
今回の店頭編集は実験的な着せ付けしかしてませんので、あくまで主観が強いかもしれません。
気になった通行客の方が、すぐに素材やディテールを触れるように共通要素の商材をハンガーラックに等間隔で設置しております。(イッパイ サワッテ クダサイ☝)
このハンギングは見せ場と売り場の中間みたいなポジションになるので各店のコンセプトと導線がハッキリしないと、入店やお客様とのお話のキッカケにもなりません(焦)
表から見たハリスツイードのハンティングオーダージャケットも入店すれば、袖裏のエルボーパッチが見れるのでそこでまた新たなタッチポイントを増やせます。
見てみたいという感情→新しいディテールの発見に繋がり、お店の発信したいコンセプトがここでようやく繋がりますね。(難)
来季の予測を踏まえて
12月という事でそろそろ来季の傾向も汲み取りたいと思います。
継続的になった英国調やクラシックの出戻りも含めて、サルトリア仕立てのオーダーパンツも陳列しておきました。
スーツが好きなお客様は既に作成済のディテールでしょうか。
リモートワーク、在宅ワークが普及しパンツの登場シーンが極端に減少しましたが、オフィスカジュアルでの感度としては完成度の高い作り込みかと思います。
ベルトレスやサイドアジャスター、と呼ばれるこの仕様もマス層までは浸透するのに時間がかかりそうですね。
高級志向との二極化にも精通しますのでしっかりと仮説を立てる必要があります。
ネクタイ生地はオーダーのものですが、あえてロイヤルクレストタイを選びました。
昨今はレデイースでもダブルブレストの紺ブレがINSTAGRAMでも良く拝見致します。
IVYが流れ込んでいる証拠ですので、米国の匂いはハズせないほど注目度は高くなっていきそうです。
オーダーならではの生地や、オーダーならではの糸使い、色使いじゃないと、現代はなかなか響かないのが現状でしょうか。
SHOE SHINE
サルトクレイス谷町本店とNu茶屋町店ではシューシャインの展開も徐々に支持されてきました。
R.Tさん(社員)の新事業の引き付けのおかげでしょうか。
しかしながら、ブリーゼ店での展開が無かったので個人的に僕が磨いてみました。
R.Tさん(社員)にみっちり仕込まれ、叩き込まれ、胸汗をかきながらでも手を止める事が許されないので、スタートラインに立つのも苦労しております。(鬼汗)
せっかくのクリスマスイベントですので、多角的なアプローチはとても大切な道筋かと思います。
靴を知ると、パンツを知り、上着が付随してくるスーツならば、尚更シューメンテナンスには気を使いましょう。
コンセプトも装いの向き合い方も、最初は「靴」からです。
各店にて常時承りますので、スーツオーダーをご注文の際にお申し付け下さいませ。
SHOE SHINE PRICE
基本メンテナンス(外部の汚れを除去し乳化クリームを刷り込みクリーンで持続的な仕上りの完成保証です。)
→¥1500
基本メンテナンス+鏡面磨き(基本メンテナンスに加え、ポリッシュ成分での革靴に光沢を与える防キズメンテナンス)
→¥2000
是非ともリラックスした空間とともにご利用くださいませ。