スリーピーススーツの着方
いつもブログをご覧頂きありがとうございます。
大阪・京都のオーダースーツサロンサルトクレイスです。
直近Kynoch(カイノック)推しが強いが、今回はスリーピーススーツについて。
ただ、紹介には私物のKynochを流用する。
スリーピーススーツの着こなしのポイントとは
フォーマルな印象があり、ジャケット・トラウザーズで構成されるスーツとはまた違った未食のあるスリーピーススーツには重要なポイントがある。
最低限押さえておきたいポイントはこの2点。基本的なポイントだが超重要。
特に重要なのが1点目のトラウザーズとベストのバランス。シャツが見えないだけでなくベルトのバックルも見せないように丈を調整するべきである(写真はベルトレス)
股上の浅いトラウザーズが流行であったため間にシャツが見える組み合わせがよく見られた。スーツの着こなしとしては褒められたものではない(モードスタイルなどではありだろう)
さらに細かい点だがネクタイも覗いてはならず、しっかりとネクタイがベルトのバックルにやや差し掛かる長さで結ぶようにする。ネクタイの長さが長いのあれば、小剣(ネクタイの細い方)を長くしてトラウザーズの中に突っ込む。直接見たことはないがイタリア人もよくしているらしい。でなければオーダーでネクタイを誂えるかお直しでカットするか。決して長すぎてだらしがない印象を与えてはならない。尚、バックルに差し掛かる程度の長さというのはベストのないスーツでも同様だ。短すぎてもならないし、長すぎてもならない。
ベストを着ていると短いのはばれないが…。
繰り返そう、シャツを覗かせてはならない。
次に一番下のボタンについてだが。
ジャケットの一番下のボタンを留めない(アンボタンマナー)と比べると厳格では無いが留めない方が抜け感も出る。また、そういったものと定着もしている(スリーピースで着用するのが比較的スーツに興味のある人が多いというのも作用しているだろう)のも相まって留めないでおくのが良い。
留められない位置にボタンが付いている場合はそちらを留めず、他を全て留めるように。言葉では伝え辛いので写真を参照してほしい。
もう少しプラスした着こなし
おすすめはブレイシーズ(サスペンダー)を使うこと。
慣れない方も多いと思うがこれがかなりトラウザーズをきれいに見せてくれる。しかもトラウザーズをしっかりと固定してくれるしベルトのような圧迫感もない。ベルトと比べると肩に負担がかかるので一長一短だ。ベルトはトラウザーズのシルエットを崩してしまうこともある。
前述したようにトラウザーズとベストのバランスを考えるとトラウザーズはある程度の以上の股上に深さが求められる。この股上の深いトラウザーズとブレイシーズ(サスペンダー)の相性が非常に良い。活用すべきものなのだ。しかもトラウザーズのアイデンティティとも言えるクリースがきれいに出る。
ジャケットを脱いだ際もベストがあるのでブレイシーズが見えないのでジャケットとトラウザーズのスーツよりも取り入れやすい。
バランスに要注意
特にベスト単体で販売されているものは要注意。今手持ちのあるいは合わせて購入しようとしているスーツを着た時にトラウザーズとベストのバランスがどのようになるか慎重に選ぶべきである。
もちろんオーダー頂く際はバランスを整えて提案いたします。
サルトクレイス谷町 髙橋