【幻の革】ロシアンカーフ
いつもブログのご閲覧頂きありがとうございます。
今回は幻の革のロシアンカーフという素材について紹介します。
ロシアンカーフについて知りたい人は要チェックです!
ロシアンカーフとは?
何も分からない方が名前だけで何の動物の革なのか当てられたら賞金出してもいいレベルだと思います。
ロシアンはそのまんまですね。ロシアを指しています。
カーフは基本的に子牛の革での使い方が多いかと思います。
ステア、キップ、カーフなどの成長段階で変わりますね。
という事でクイズも作ること無く正解を書きますが、トナカイの革になります。
ただこれがトナカイの革をロシアンカーフとは言えないところなんです。
以前説明したコードバンは農耕馬限定だったようにロシアンカーフも限定されています。
ややこしい話は苦手なので簡潔に書いていきます。
詳しく知りたい方はググって下さい。
ということで簡潔にまとめると1700年代にロシアでトナカイの原皮をベジタブルタンニン鞣した革をロシアンカーフと言います。
ただベジタブルタンニン鞣しの技術は失伝されている為、現時点で当時の再現をすることは出来ていません。
(恐らくそうであろうという方法は出来ています)
因みに本物のロシアンカーフが現在の市場で出回るのは1,700年代後半に沈没した船からサルベージにて発見された物で200年以上経過している且つ海底にあった為状態が良いものがとても少なく貴重価値がとても高いです。
ロシアンカーフの特徴は?
ロシアンカーフは見た目自体にも型押しが行われている場合が多いです。
機能面特徴では以下になります。
- 水に強い
- 湿気にも強い(つまりカビにくい)
- 匂いが独特な為防虫効果も高い
- 油分が抜けやすく日々手入れが必要
このような感じです。
私も実物を一度しか見たことありませんし、その方は数年使っておられたので匂いは鼻を近づけてウッとなる程度でしたが、持ち始めた当初は匂いが凄かったと仰られていました。
ロシアンカーフを再現?
上位で説明したように現時点で確実な再現が出来ていないロシアンカーフを世界中のタンナーが再現をしようとされています。
有名なのはイギリスのBaker社が忠実に再現されています。
気になる方は調べてみて下さい。
因みに最近の行われた新宿伊勢丹「靴博」では国内シューメーカーがロシアンカーフとスムースレザーのコンビレザーシューズを4万台という破格で出されていました。
あれは単純に見たかったですし、関西でも靴博してほしいです。
まだまだある超高級素材
今回はコードバンに続きロシアンカーフを説明しました。
ただまだまだ貴重な素材は残っているので定期的に書いていければいいかなと思っております。
現時点では「ヴィキューナ」「アイリッシュリネン」などの生地は書こうかなとしています。
またその時はよろしくお願いします。
SARTO KLEIS 谷町本店
多田羅