オーダーシャツのディテール

皆様こんにちは、サルトクレイス梅田店高城です。
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
本日はオーダーシャツのディテールについてご案内させていただきます。
オーダーならではの拘りの設定がございますので是非ご参考に。

スプリットヨーク

スプリットヨークとは、ヨーク（肩部分上部のパーツ部分）の仕様です。
写真上段の標準仕様ですと1枚を縦取りで仕立てている部分を、写真下段のように中央で2枚に分けて左右の生地をバイアス取り（斜めどり）しているものを
いいます。
生地は縦、横には伸びませんがななめには伸びるという性質があります。
肩部分をバイアスに取ることで生地が伸びる為、肩回りが非常に楽になります。
肩こりが酷い方にはオススメのオプションになるかと思います。
また、デザイン性で選ばれている方もいらっしゃいます。

オフセット加工

オフセット加工とは、袖の後付けのことを言います。（写真下段　脇部分）
通常のシャツの袖付けは、縫製作業工程を減らすために後付けをせずに
見頃脇から袖までいっきに縫い上げていきます。（写真上段　脇部分）
そのため縫い目が一直線になっています。
オフセット加工は身体の動きに合うように仕立てられる縫製技法で、
ジャケットと同じように身頃を先に仕立てた後、袖部分を取り付けます。
人間の腕は自然に前に振れているので、袖部分を少し開き気味に
取り付ける事で腕を前に動かした時に、生地がねじれることなく
人間の身体に沿ったシャツに仕上がります。
こちらのオプションはプレミアム仕様にのみ採用されていますので、
オフセットのみのオプションはございません。
プレミアム仕様の内容は、釦付け根巻き釦、前立て裾釦ホール横穴、
脇縫い24針/3㎝の運針、白脇ピース、裾縫い3ｍｍ巻き、オフセットに
なります。

脇ピース

脇ピースとはシャツの裾の脇部分の補強のために付けられた生地部分
の事です。（写真下段）
白の別生地と共布のものから選ぶことが出来ます。
通常のシャツは写真上段のように脇ピース無で仕上がります。
やはり機能面とは別に、デザイン性で選ばれる方もいらっしゃいます。

ギャザースタイル

こちらのギャザースタイルは三か所、ヨーク部分と袖山、袖口にギャザーが
入ります。イタリアンクラシコスタイルで、イタリア、特に南部では着心地を
優先した皴などにエレガントさがあるとされています。
例えばヨーク下には肩の動きを広げる為、通常のシャツでもタックを
入れることがありますが、イタリアでは手間のかかるギャザーにすることで
機能性と技術力、遊び心を取り入れることによりクラシコらしいエレガントさを
表現しています。
トーマスメイソン、カンクリーニ、アルビニその他たくさんのイタリア製生地
をご用意していますのでぜひクラシコ、ギャザースタイルをお楽しみください。

今回ディテールの説明に使用したシャツはバルケッタのシャツで、国産高級シャツブランドです。スプリットヨーク、オフセット加工、貝釦、脇ピース（バルケッタ専用）、裾釦横穴がすべて標準で付いています。
サルトクレイスでも取り扱いしています。

今回は拘りのディテールをご紹介させて頂きました。
機能面も優れていますので是非お問い合わせくださいませ。