オーダースーツでなぜカノニコが選ばれるのか

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8月、まだ暑さとの戦いが続きます。しかしながらこの業界は季節を少し先取りするのが常、2024年、2025年の秋冬生地が入荷してきています。

カノニコの生地が入荷しました。正式にはVITALE BARBERIS CANONICO、カノニコと呼ぶのは日本だけだとかなんとか…。

オーダースーツ初心者からオーダースーツ玄人までおすすめできるのがカノニコです。定番の生地から仕立て映えのする生地、クラシカルなフランネルetc. 幅広い生地を網羅しています。

迷った際にはカノニコを選んでおけば間違いがない、そう言って差し支えないでしょう。

そんなカノニコの魅力について話していきます。

Perennial-ペレニアル-

数多くあるカノニコの生地バリエーションですが、代表的なのが「Perennial」Super110’sの原毛を使った高品質な生地ですが、Super110’sであることよりもカノニコの「Perennial」であることが魅力的な生地であることの証左です。

ウールによる上品な光沢感を備えているのは当然のことながら、回復力に優れた生地であり、ビジネスシーンで活躍すること間違いありません。

カノニコは「コスパ抜群」と評されることが多いです。この表現の好き嫌いは置いておき、この生地を使って立体的に仕立て上げるスーツのドレープは美しく、この一着があれば十分であると感じさせます。

定番の生地であるため、オーソドックスな色の無地はもちろんのこと、ストライプやチェックなど幅広い柄の展開があるのでワードローブのバリエーションに困ることもありません。

フランネル

気温の低い地域で古くから使用されているフランネルは保温性に優れた生地です。メーカー・ブランドによってはあえて硬く織り上げる、あるいはその逆などこだわりを感じることが多いフランネル。ほどよい柔らかさを持ち、寒い冬の屋外ではコートを羽織り、室内ではスーツで十分といったちょうどよい厚さです。

英国の硬いフランネル、500g/の極厚といったわかりやすい特徴ではなく、「ちょうどいい」を体現しているカノニコのフランネル。もっと厚手がいい、硬い生地を柔らかくしていく過程を楽しみたい、もっとクラシカルな装いをしたい場合には物足りなく感じるかもしれません。

しかしながら、保温力の優れたスーツを欲したとき、最適解の一つはカノニコのフランネルを選ぶことです。

生地の色柄は英国的でクラシカルなものが多いです。ビジネススーツではネイビーがグレーやその他を圧倒する人気を有しますが、フランネルではグレーの方が人気です。少しクラシカルな雰囲気を楽しむのにいかがでしょうか。

21μシリーズ

Super表記で数値が高いものほどいいといった話は聞いたことないでしょうか。確かにSuper160’sで織られた生地はより希少性が高く、光沢や柔らかさが素晴らしく、素晴らしい一着を仕立てることができるでしょう。では、それだけがいい生地であるのか、決してそうではないと感じさせるのが「21μ」シリーズです。

しっとりするSuper表記の高い生地や高番手の生地と比べるとドライタッチな生地はどこかツイードっぽさを備えています。高い耐久性とシワへの強さが人気の一因です。定番でSuper110’sの生地を取り扱い得意にしているカノニコですから細い素材を扱うノウハウは十分に持っていますが、追求する生地に合わせたのが太めの原毛ということです。

ミリタリーテイストのCOVERT(カバート)、BEAUSOLEIU(ボーソレイユ)などカジュアルな生地などバリエーションに富んでいます。シンプルながら一味違うネイビーやグレーのスーツもぜひにとおすすめしたいラインナップです。

皆に愛される優等生

一般的なビジネスユースでカノニコはやめておいた方がいいといったことは耳にしたことがありません。より光沢が強くしなやかな生地であったり、好みの柔らかさ・硬さの生地などはあることでしょう。そんな中カノニコの魅力は信頼性が高く、光沢、防シワ性、仕立てとの相性などが高水準の必要十分なスーツを仕立てることができること。これがカノニコが誰にも愛されている理由ではないでしょうか。